【実体験】歯科技工士の実態ー新卒労働編ー

はてなブックマーク - 【実体験】歯科技工士の実態ー新卒労働編ー
このエントリーを Google ブックマーク に追加
Facebook にシェア
Pocket

時雨です。@shig645

前回は歯科技工士の『学生編』としてのことを紹介しました。

【実体験】歯科技工士の実態。ー学生編ー

今回は実際に歯科技工所で勤務することを語ります。

歯科技工所での勤務開始

 
人生で、かつ一度目の就職先、技工所は車で30分ほどの所。
学校で閲覧できた就職先リストで一番近かったから。

理由は歯科技工士の専門学校まで片道2時間の時間を掛けて通っていて、大変疲れたので近くが良かった。

それと『ここなら技術を高められそうだ!』

そう感じたので応募。

実技試験と面接(技工所の代表との面談)の末、
その日のうちに内定が決定。

今だから言えるけど・・・

すぐに内定を出すところはロクな所ではありません。

内定をすぐに出した要員としては俺の技工の専門学校が名の知れた学校だったから、というのもある。

内定までに用意するものはこんな感じ。
・歯科技工士免許の証書のコピー
・マグカップ(ただしコーヒーは有料)
・技工の専門学校で使用していた道具
・就職先のメインバンクの口座
→これは結構作らされる所が多いと思う
・誓約書に署名

こんなだったかな。

コーヒーくらい無料にしてくれよって感じだった。
なお、現在の勤務先では無料です。
コーヒーも夏はアイス、冬はホットになります。
それと紅茶も選べます。
お昼は緑茶を飲んでます。

全部、社員は無料で利用できます。
これ、当たり前ではないのかと最近思えてきた💧

因みにそこの技工所でその年の3月末から働き始めたのは、
俺を含めて3人。

他の2人は地方からわざわざここ、東京都下の技工所までよく来たなぁとは思った。

特に1人は女性。
実は歯科技工業界はほぼ完全に男社会な為、
女性歯科技工士はいるけれど、性格は男に近い人がほとんど。

歯科技工業界に入ってくる女性は、ある意味すごいなと思った。
最初の技工所では女性用のトイレや更衣室がなかったことも・・・今思えば、あり得ない。

女性にもよるけど、過酷な労働で体調を崩して生理不順になったという話も聞いた。

部署は2つあり、
1.インレーやクラウン、ブリッジなどを担当する部署
2.義歯(入れ歯)を作る部署

俺と新人女性は1.、もう1人は2.の担当になった。

話を戻して・・・。

始業は8:30から。
【一応】の定時は19時。

一応、というのは残業して当たり前の業界だから。
定時で帰れる人はまずいない。

定時で帰れる技工所はホワイトだと、それは強く思う。

『仕事終わるまで帰るなよ』

そうは言われてなかったけれど、そんな雰囲気だった。

技工の専門学校で教えることは、あくまでも‪“基礎”だと言ったけれど、まさにそう。

技工所勤務になってからは、とにかくスピード勝負。
1つの技工物に時間を掛けていられない。

国民が健康保険の自己負担3割で済むものでさえ、
新人にとっては途轍もなく大変な作業だった。

歯科技工士は【その日のうちに帰れれば早い方】です。
私は最高で8:30-翌4時までやったことがあります。
家にはただ寝に帰っただけでした。

タイムカードなんていうものもなく、
【タイムカードがない会社=ブラック】だと思ってください。

他にも、
【残業になっているのはお前の能力が低くて仕事ができないからだ】

と、残業代は一切支払うことはありませんでした。
これは明確な労働基準法違反であり、
決して許されることではありません。

どう思います?
なんて聞くのも馬鹿らしいことを平然と吐いてました。

毎日疲れてたけど、昼休みは寝ようと思い寝てました。
他の先輩社員も寝てましたので、真似てみました。

そうしたら、
【寝る暇があったら歯のスケッチでもしてろ!】

思い出すだけで、あの時の屈辱が鮮明に思い出されます。

一番嫌だったことは、出来る様になったことでも、
信用されずに1つ1つ先輩に見てもらわないと何も出来ないこと。

一度頭に来て自分でやっていたら怒られた。
「出来る様になったら、その部分は信用して貰ってもいいんじゃないんですか?」
今ならそう言い返します。

他にもいくらでも出ます。

その技工所は平日と日曜が休み。
完全週休2日制ではある。

祝日は出勤ではなかったんだけど、
仕事がどうしても進捗状況が良くなかったから出勤した。
それで『このくらいでいいだろう。もう限界・・・』

実際、車通勤だったのでかなりフラフラな運転をしていたと思う。

早めに帰った翌日。
【何で全部終わっていないのに帰ったんだよ!】

え、休日出勤ですけど?
それで何故に怒られる?
この技工所に労働者を守る法律は存在しませんでした。

段々とこの技工所への不満も募り、
キングの如く君臨している技工所の所長に従っている先輩社員にも不満が溜まっていった。

他には自主的に一番最初に出勤して、
・技工所の鍵を開けてトイレ掃除
・ホットコーヒーのセット
・電気ポットのセット、
・掃き掃除なりをした。

それに関して評価されることはなかった。
8:30が定時なのに、7時に会社いたからね!!

一度、先輩社員と口論になって、胸ぐら掴まれた。
これ、人生で初めて。
これ以降、胸ぐら掴まれたことは、ない。

頭突きなら中学生の時にクラスメイトと喧嘩した時にやられた。
本来は俺、血の気の荒い人間なんだろうけれど・・・

他にも技工物を配達するおばさんがいて、
どうしてもおばさんに持っていって貰う時間までに間に合わない技工物があり、先輩の協力の元、何とか完成した。
先輩と一緒に歯科医院へ持っていった。

ここは院内ネットワークの技工所で、
理事長がボスで、複数の歯科医院からの依頼された技工物を一挙に俺がいた技工所で作業を担っていた。

他歯科医院からの受注は一切なし。
つまり、一番偉いのは理事長です

あまりにもう無理だ。
色々と無理だと。

時間掛けて作ったパターンワックスのものも、
結局溶かされてその人の物になる。

鋳造が終わった金属を研磨しても、手直しされる。
それはまだいい。

いよいよ、誰が見ても新人以外と全面戦争になってきた。
幸いにも新人同士は何とか乗り切ろうと互いを励ましあった。

そんな中、技工所の所長に事務所へ呼ばれた。
説教か何かと思ったら、目を疑った。

なんと俺の目の前で、2ちゃんねるの書き込みでこの技工所のことを調べていた!
俺の目の前で!

明らかに俺が不満を2ちゃんねるで書いているだろうと、言わんばかりの愚行。

これが俺がこの技工所で一番憤った事。
もう既に人間のやることじゃない。
これで俺は、完全にこことおさらばすることにした。

在籍時間は3ヶ月。
1ヶ月で辞めれば、今の様に体調不良がたまに悩んだりすることも白髪が増えることもなかったろうに・・・。

辞めることを技工所の所長に宣言した。
退職願いも退職届けも書いてない。
そんなものは必要なかった。

俺が辞めることを宣言する前から、俺の名前が書かれた物全てを取り外していた。

この院内グループで一番偉いのは理事長。
それで俺は、技工所の所長に、
「辞める前に理事長に辞めることをお伝えしたいと思います」

これが普通のことだと思う。
大企業なら、その技工所の所長レベルでいいと思う。

そうしたらその技工所所長はこう言ってのけた。
【俺の技工所なんだから、俺だけに辞めることを言えばいいんだよ!!】

これ、俺が間違えているの?
本来は一番偉い人にいうものではないの?

ていうか、【俺の技工所】ってなんだよ。
あくまでアンタも雇われての身じゃん。

そりゃあ、海外で修行してボロクソになるまで頑張って、
ようやく海外の歯科技工士に認められたのはすごい。
それに技工物はとても美しいデザイン。

腕は確かなのは間違いない。
ただ、性格は破綻してる。人でなし。

因みに、技工所の所長が後にで理事長に確認して、
理事長への辞める時の挨拶はしなくていいと言われた。

ほら、俺が正しかったじゃん。
その際の謝罪は一切なかった、

そして、その技工所での最後の日。
荷物は全て持ち帰って、最後に挨拶。

「短い間でしたら今までお世話になりました!」

まさかの無反応。シカトされた。
そんな連中なんです。

稀にその技工所の前を通るたびに、負の感情が蘇る。
あと、技工所所長からの、忘れもしない捨てゼリフ。

【俺を見返したかったら100万円の札束で俺の頰をビンタしてみろよ】

もう、何も言うまい。

ていうか、技工物届けるおばさんの乗る社長車を技工士がなんと洗車しないといけない。

そんなのGSでやって来いよ!!
と、思ったさ!
そんなの技工物を作るのに関係ないじゃん!
仕事に集中させてよ!!!

そう言いたかった。
因みに残業が長引いた時には出前を取れる。
もちろん、有料です。

こうして、ほとんど技術を習得することなく、
俺は3ヶ月の技工生活に別れを告げた。

次はその後にどうしたかを綴ります。

あ、そうそう!
他の同期の新人のことなんだけど・・・

男の方が夏休みに実家に帰ったっきり来なくなって、
自動的に辞めた。

女の人の方が根強く最後にやり取りした段階で3年は在籍してた。
女性の方が強いんかね✨

それと雇用保険にある、辞めた理由は【自己都合】。
明らかに会社の度重なるパワハラ、
人格否定された→母親の育て方が悪い

これも腹が立った。

母親のことは正直好きではない。
それを俺が言うのは自由。
ただ他人に言われると猛烈に腹が立った。

親の悪口言われて、いい気分になる人なんてごく少数。

とりあえず・・・疲れていたので、
家でのんびりすることにした。

これが人生で初、歯科技工所1ヶ所目の出来事でした。

ちょっと、補足。
実は歯科技工士は技工物だけではなくて、補強器も作りますよ✨

このように実際に求人があります!

つづく。